
2016年卒業制作展受賞作
2016/05/12成安造形大学の卒業制作展が、2016年1月27日から5日間
京都市美術館で行われていました。
四年生方の集大成。今回は総合領域内で賞を受賞された方を中心にご紹介したいと思います!
まず優秀賞に選ばれたのは、中西千榮さんの「純藍 jun-ai」。
“ウエディングドレスといえば純白のドレス”という世間の固定概念を打ち砕いた作品。
彼女の実家では藍染をしているということもあり、今回卒制に取り入れたそうです。
日本の伝統である藍色の「和」と洋服が織りなす美しいドレスを、ウエディング業界に発信していきたい。
というコンセプトで、ドレスや藍についての歴史などの解説も行われていました。
ドレスの藍色が最も美しく見えるように、照明や背景のプランニングにも気を使われていました。
今回驚いたのは、中西さんはドレスの企画を行ったのであり、
制作はファッションデザインコースの方が担当されたという事。
「自分で企画した作品の制作をを、信頼のできるにふさわしい人に任せる。」
というなんともデザインプロデュースコースらしい作品でした。
次に奨励賞を受賞したのが金山雄登さんの「PRODUCE BODY MAKE」。
こちらの作品は、就職内定が決まった会社で自分の考案した新製品をプロデュースする、
という具体的な内容になっています。
社長と実際にトレーニングをしたことがきっかけで自主的に学んだというマーケティング、
また、“男らしさ”をコンセプトにボディスーツの様々なデザインが展示されていました。
実際に着用されている金山さんもムキムキで日頃から鍛える事に対する関心は強いのだそう。
春から始まる仕事への第一歩となるような卒制でした。
次点である奨励賞作品は、西岡彩さんの「ふたつの熟れ(なれ)寿司」。
滋賀県で伝統的な食べ物である熟れ寿司。
大学での“MUSUBU SHIGA 空想MUSEUM”での展示に参加したことがきっかけで、
自ら滋賀の歴史や文化を学び、今回のような形に至ったそうです。
展示に関わったというだけあって、形も美しくまとまっており、
後輩達への良いお手本となっていた作品だと感じました。
そして、我らがオノマトペマガジンのナガ先輩こと長川祥子さんも、佳作を受賞していました!
タイトルは「22」。
総合領域の卒展ブースの全体を、より見やすいものに企画したという新しい見方の作品。
総合メンバー全員の写真を使ったキャプションデザインや、
それぞれの作品を分類化したサインを制作していました。
学生生活の中で“デザインプロデュース”を学んできたものの、はっきりとした説明ができない…。
そんな思いがあったからこそ、今回の卒制では多くのメンバーに協力してもらい、
自分たちがこれまで学んできたことを証明することが出来た提案・企画だと語っていました。
ここで全てを紹介することは出来ませんでしたが、この他にも素晴らしい力作もありました!
4年間の集大成を見れることは、我々後輩にとっても非常に刺激になります。
来年の卒展も楽しみ!
次は進級展の記事をあげます。お楽しみにね!